株式会社 日立ハイテクファインシステムズ様

株式会社日立ハイテクファインシステムズは、株式会社日立ハイテクグループの一員として、製造・検査システムサプライヤとして培ってきたコア技術をベースに、社会インフラ事業、産業インフラ事業を展開されています。人は会社にとって最大の財産と考え、「人間力」と「プロ意識」を養うため、人財育成にも力を入れています。今回、その一環として、当協会のGHC社会人海外インターンシッププログラムを利用し、インド・バンガロールに派遣された、同社社会インフラ事業部の吉田小夏様にお話を伺いました。

派遣概要

派遣国・都市インド・バンガロール
受入機関JCSS Consulting Pvt. Ltd (コンサルティング企業)
派遣期間2019年10月~2020年3月(5か月)

現地に住むことでしか分からない現地のことを見つけたいと思って、インターンシップに参加しました。

株式会社日立ハイテクファインシステムズの吉田と申します。当社は、鉄道のレールやトロリ線の検測装置を取り扱っています。当社の装置は、鉄道の安全運行や乗り心地を向上させるため、新幹線をはじめ日本各地の様々な路線で採用されています。
GHC社会人海外インターンシップには、会社から勧められて参加しました。私は、将来、海外駐在員になって、現地に住むことでしか分からない現地のことを見つけたいと思っていたのですが、会社にこの希望を伝えたところ、まずは研修として海外インターンシップで経験を積んではどうか、と参加を勧められたのです。日立グループ内には、グローバル研修が複数準備されているのですが、AOTSのプログラムは、単なる語学研修ではなく、実際に現地で実務に携わることができるということが魅力でした。

■インドのコンサルティング企業でのインターンシップに挑戦することにしました。

参加を決めてから、インターンシップの派遣先をどこにするか、悩みました。AOTSから複数の受入企業候補を提案されたのですが、海外ビジネスに従事するための必要なスキルを身に付けることができ、また営業職という強みを生かして、社外の人脈を広げることができるコンサルティング企業を選びました。派遣国はタイとインドを提案されたのですが、思い切ってインドを選びました。正直なところ、インドの方が不安も大きかったのですが、新興国として注目を浴びていますし、実践的な英語能力の向上が期待できることや、日本とのギャップも大きく、挑戦できることも多いのではないかと考えたのが、その理由です。

インターンシップ先で悩んだときは、渡航前に決めた最初の目標を再確認して、前向きに考えました。

派遣先のJCSS Consulting社は、主にインドに進出する外資企業への法務・税務・会計のアドバイザリー業務を行っています。今回のインターンシップでは、お客様との打合せを通じて、外資企業がインド進出やインドで事業展開をする上で、どんな悩みを抱えているのかを知ることができましたが、初めから上手く行ったわけではありませんでした。
まず、外資企業のインド法人設立に必要な基礎知識を学んだのですが、業務内容が法律や税務など専門的なことばかりで、とにかく大変でした。2か月目くらいには、自分には何ができるのだろう、と落ち込んでしまい、ストレスからか、目が見えにくくなったりしたほどです。しかし、日本の上司に相談してアドバイスをもらったり、出発前に設定したインターンシップ目標を再度確認して、初心を思い出したりする中で、「私はインドやインド人を知るためにインドに来たのだ」と気持ちを奮い立たせることができました。
それからは、周りにインド人がたくさんいる環境だからこそ、彼らに質問して、インド文化や彼らの考え方を理解しよう、と前向きに考えることができるようになりました。受入機関の担当者から、インドの企業を紹介してもらい、自分でアポイントを取って訪問したり、バンガロールで開催している展示会に参加したりと、自分から積極的に行動に移すことができるようになりました。加えて、休日にもAOTSの現地協力機関から、日本語スピーチコンテストをはじめ日本関係のイベントに招待してもらい、日本に興味のあるインド人との交友関係も築くことができ、インド文化をより理解することができました。さらには、現地協力機関から、バンガロール在住の日本人を紹介してもらったことをきっかけに、バンガロール日本人商工会議所の会合にも参加することができました。実際に海外に駐在されている方から、インド生活や会社経営をしていく上での苦労話など、生の声を聴くことができ、とても勉強になりました。

インドの友人たちと(一番右が吉田さん)

インドでの生活は意外と快適でした。

意外かもしれませんが、バンガロールはインドの中でも気候が安定しており、街並みも美しく、快適でした。おおむね英語も通じるので、現地の方とのコミュニケーションも問題はありませんでした。IT都市ということもあってか、日常生活のIT化も進んでおり、携帯のアプリで、タクシーの配車や食事のデリバリーを頼むことができました。しかも、クレジットカードで決済できるので、手持ちの現金や両替のことを心配する必要がなく、とても便利でした。
インド滞在中は、現地協力機関から生活面でのサポートを受けることができました。インド人担当者から、定期的に連絡をもらい、日常生活で困ったことがあれば何でも相談することができました。担当者のご好意で、インド伝統衣装のサリーを一緒に作りに行ったことや、インドの家庭にホームステイ体験ができたことは、貴重な思い出です。
インドと聞くと、治安面で心配される方も多いと思うのですが、少なくともバンガロールはそれほど心配する必要はないと思います。出発前に受講した事前研修で、基本的な危機管理について学んでいましたし、慣れてきた頃が危ない、というアドバイスもいただいていたので、気を抜かず、最低限は気を付けていました。

マイソール旅行での一枚

インターンシップを経験して、海外で生活や仕事ができるという自信がつきました。

インターンシップを通じて、日本では経験することができないような多様な文化やインド独特の商習慣に触れ、視野を広げることができました。また、海外でも生活や仕事ができるという自信もつきました。自分自身がインドに合っていたのかもしれませんが、ここまでインドでの生活を心地よいと感じることができるようになったことには、驚いています。
異文化環境下での業務や生活は、思い通りにならないことの連続です。その状況を受け入れて、与えられた環境の中で何ができるのか考えることができるようになりました。加えて、自分自身の意見を、遠慮せずに相手に伝えることができるようにもなりました。私は「鈍感力が鍛えられた」と言っているのですが、精神的に強くなれたのだと思っています。
当社は海外市場にも事業展開しており、将来、私も海外プロジェクトにも関与していきたいと考えています。海外駐在への夢に向かって、今回培った経験を生かし、当社の海外事業展開に貢献したいと思います。